カラフトマスの釣り方を釣具屋店員が解説!おすすめルアーやロッド、食べ方も

北海道の夏の人気ターゲット、カラフトマス。

カラフトマスは、産卵期を迎えると特徴的な見た目に変わるおもしろい魚です。

サケと同様、身はもちろん卵も美味とされるカラフトマスですが、実はとても強い引きでアングラーを魅了する魚でもあります。

今回はそんなカラフトマス釣りのコツや注意点、美味しい食べ方まで幅広く紹介します!

そもそもカラフトマスってどんな魚?

カラフトマスの全長はサケに比べ40〜60cmとやや小ぶりな魚です。

オスのカラフトマスは婚姻色が出ると同時に、背中が突出する事からセッパリマスの異名を持つ魚です。

生態系

カラフトマスはサケ科サケ属の回遊魚で、サケ属の中では小型の種類で全長40〜60 cm程度。

背面や尾びれ、脂びれに黒い斑点があるのが特徴です。

繁殖期には、オスのみ背中が突起状に変形(セッパリ)するため、別名セッパリマスとも呼ばれています。

4〜5月に降海し、降海後ほとんどが2年で成熟し回帰する魚です。

偶数年と奇数年で繁殖集団が分かれているので、カラフトマスに大漁年と不漁年があるのはこの為と言われています。

カラフトマスが釣れる時期と場所

カラフトマスの遡上時期である7月末〜9月までが狙い目となります。

北海道の太平洋やオホーツク海沿岸(サーフ・防波堤)が主な釣り場です。

人混みを避けるのであれば、羅臼の相泊漁港から渡船でしか行けない絶景ポイントでカラフトマスを狙うのもオススメです。

釣り場に関する注意点

カラフトマス釣りは、河口規制エリアが数多く存在するので釣行前にチェックが必要です(2023年ルール・ガイドマナーブック参照)。

特に知床・羅臼エリアでは河口規制はもちろんの事、駐車場が少なくなってきているのも事実。

そのため、近隣住民や町に迷惑を掛けないようにしましょう。

そして近年、熊の出没情報が後を絶たないので、熊対策が必要です。

自分の存在を知らせる熊鈴を身に付けること、万が一に備えて熊撃退スプレーを所持するなど。

また、釣れた魚を放置しておくと熊が高確率で寄ってくるので、釣れた魚は袋に入れて、リュックにしまいましょう。

当然ながら、釣れた魚の内臓を釣り場で処理するのはNGです。臭いにつられて熊が寄ってきます。

釣り場では血抜き程度で留めておくと良いですね。

カラフトマスと鮭の違い

カラフトマスと鮭の違いは魚体の大きさにあります。成熟したカラフトマスは2kg前後、鮭は平均で4kgと倍近い大きさなのです。

食べた感じだと、脂のノリはカラフトマスの方が上に感じます。

ですが、イクラの美味しさや大きさはダントツ鮭です!鮭のイクラはコクがあり味が濃くて高級食材なのが頷けますよね!

ただ、おもしろいことに、実はカラフトマスもサケも同じサケ目サケ属サケ属の魚なんです!

諸説ありますが、カラフトマスと鮭は生態の違いで言うと区別が出来ないようです。

カラフトマスと鮭(シロザケ)は、サケ科の中でも進化したサケと呼ばれています。

カラフトマス釣りのおすすめタックル

カラフトマスは、ルアー・ウキルアー・フカセ釣りと色々な釣り方で狙えます。

今回はゲーム性が最も高く、ダイレクトなアタリが病み付きになるルアー単体のタックルを紹介していきますね!

ロッド

ロッドは7〜8ftクラスがおすすめ。カラフトマスのルアー単体釣りは5〜10g程度の比較的軽めのスプーンの使用が多いので、ロッドパワーはL(ライト)〜ML(ミディアムライト)がキャストしやすく扱いです。

上記のロッドであれば、本流河川でニジマス・アメマスを狙えます。

>>詳しいスペックはこちらから

リール

軽めのスプーンを使うことから2500〜3000番クラスがおすすめ。

ハンドル1回転の巻き取り量の多いHG(ハイギア)かXG(エクストラギア)が良いでしょう。

>>詳しいスペックはこちらから

リールに巻くライン

強度があり感度抜群のPEラインが断然おすすめ!

PEラインは0.8〜1.2号程度がベターで、ショックリーダーは摩耗耐性のあるフロロカーボン12〜16lb程度を選びましょう。

「コンッ!」という金属的なアタリの多いカラフトマス釣りでは、伸びの少ないPEラインに部があります。

アタリが手元にハッキリと伝わってくるので、瞬時にフッキングでき、バラシも少なくなりますよ。

>>PEラインの詳しいスペックはこちら

ルアー

主に5〜10g程度のスプーンがメインとなります。

そして、数あるスプーンの中で絶対に外せないもの...

それが、「フィールドハンター デペロップシェル7g B.レッド」。

両面真っ赤な超ハイアピールカラーで朝マズメ最強のカラーとなります。

フィールドの状況がわからない時は、とりあえずデペロップシェルのレッドを投げておけば間違いありません。

また、魚がいるのに口を使ってくれない時があります。

こんな渋い状況下では「”B.ブラック”や”B.ブルー”」が活躍してくれます。

派手なカラーに反応しない時は、シルエットをくっきり出せるブラックやナチュラル系カラのブルーが活躍することが多いです。

>>デペロップシェルの詳細はこちらから

デペロップシェルで反応を得られない場合は、よりスローに誘える「フィールドハンター ルアーマン701シェル」が活躍します。

ルアーマン701はデペロップシェルに比べ幅広で肉薄のため、スローに巻いてもブリブリ泳いでくれるスプーン。

特に渋い状況で活躍してくれる救世主的な存在です。

カラフトマスには7g前後が鉄板のウエイトとなりますが、釣り場の水深や波状況に対応できるよう、5〜14g程度まで幅広く用意しておくとなお良いですね。

ルアーマン701シェルは5gもしくは10gがおすすめです。

>>ルアーマン701シェル5gの詳細はこちら

>>ルアーマン701シェル10gの詳細はこちら

カラフトマスの救世主的ルアー?!

スプーンに全く反応がない状況でも釣れる?!

その名もタスマニアンデビル!

羽のような物が付いたルアー。これが実はめちゃめちゃ釣れるんです!

基本的に投げて巻くだけ。難しい事は一切考えずにゆっくり巻くだけで今までが嘘かのようにヒットに持ち込めることが多いです。

中でも画像の#55というカラーが超鉄板。これを投げていれば間違いないと言われています。

7gと13.5gがカラフトマスでは活躍してくれます。水深や波の状況に合わせて使うとより効率的です!

お守り的存在として1つルアーBOXに忍ばせておく事をおすすめします!

>>タスマニアンデビルの詳細はこちら

タスマニアンデビルはラインスルー(中通し)構造。

中に通っているワイヤーが破損しやすいので専用のフックチェンジャーに交換する事をおすすめします。

これに交換しておけばお好みのシングルフック、トリプルフックに交換が可能な画期的アイテムなんです!

タスマニアンデビルのサイズに合わせて選んでみてして下さいね!

(Sサイズ→7g専用、Mサイズ→13.5g専用、Lサイズ→28g専用)

>>フックチェンジャーの詳細はこちら

カラフトマスはミノーでも釣れる?

実はカラフトマスは、スプーン以外でも狙う事ができます!

フローティングミノー・シンキングペンシル・ジグミノーが適しています。

おすすめは、スローに巻いてもしっかり水を噛んで泳いでくるシンキングペンシル!

「スミス チェリーブラッドLL90S」や「サムルアーズ スラローマー85SSS」といったミノーであれば、スレた魚でも口を使いやすい”微波動アクション”を自発的に出してくれます。

>>チェリーブラッドLL90Sの詳しいスペックはこちらから

>>スラローマー85SSSの詳しいスペックはこちらから

あまりメジャーな釣り方ではありませんが、使う価値はありです!

カラフトマスの釣り方

カラフトマスの狙い方は至ってシンプル!スプーンをゆっくりただ巻きでOKです。

カラーチェンジも有効な場面が多々あるので、ここではテクニックやコツをご紹介します!

基本はただ巻きでOK

難しい事は考えずにただ巻きをひたすら繰り返しましょう!

カラフトマスは泳ぐスピードが遅い魚なので、早巻きよりゆっくり誘うスローリトリーブがおすすめ。

応用編として、渋い時に食わせの間を作る巻いて止めてを繰り返すストップ&ゴーがあります。

とはいえ、シンプルにただ巻きが1番釣果に繋がる傾向にあります。

朝イチは派手なカラー!

光量の少ない時間帯の朝マズメでは、赤系やピンク系などド派手なカラーが有効です。

魚が薄暗い時間帯でも見つけやすいカラーとされているグロー(夜光)も、非常に有効です。

とりあえず、迷ったら赤系カラーを投入すれば間違いなしです!

反応が無くなってきたら…

派手なカラーに反応が無くなってきたら黒系・青系が活躍してくれます。

渋い時に有効とされる代表的カラー「ブラックシェル」。

カラーを落としたい時に有効なナチュラルカラー「ブルー」。

日によって反応は異なりますが、今まで口を使わなかった魚が急にバイトした!なんて事も多いので、必ず用意しましょう。

波が高い時

基本は7gのスプーンですが、波が高い時は10〜14g程度のスプーンが活躍します。

波があると軽いスプーンはアピール力が激減してしまうため、水をしっかりと噛んでくれる重めのウエイトが活躍します。

足場の高い堤防であれば、20g位まで用意しておくのがベターです。

海が濁っている時はチャート系!

雨や川の増水で海が濁ってしまっている...そんな時は「チャート系カラー」の出番です!

チャート系は濁りの中でもしっかり魚にアピールする事ができるカラー。

赤系やピンク系に反応が無くても、チャートを入れたら1発でバイト!なんて事も珍しくありません。

>>デペロップシェルの詳細はこちらから

釣果をあげる3つのコツ

ここでは効率良く釣果を出せるテクニックをご紹介。

たった3つの事を意識するだけで、釣果UPも夢ではありませんよ!

朝イチが最大の狙い目

カラフトマスが最も釣れる確率が高いのは朝イチ!

薄暗い時間にロッドが次々に曲がる...なんて事もよくある光景です。

日が登り切る前が最もチャンスとなるので、とにかくキャストを繰り返しましょう!

潮を見る

カラフトマスは潮の動く時間帯に活発に行動すると言われています。

逆に潮が止まっている時間帯は魚がいても口を使わない...なんて事も多々あります。

潮位が上がる”上げ潮”、潮位が下がる”下げ潮”どちらも良いとされています。

例えばAM1:00満潮、AM8:00干潮は絶好のタイミングです。

上記のような状況は、朝マズメと重なるため大チャンスです!

また、短時間で一気に潮位が変動する”大潮”または”中潮”が絶好の条件とされています。

魚の進行方向に合わせてキャスト

カラフトマスは群れで泳いでいる姿が頻繁に目視できる魚です。

遊泳速度が遅く、背びれを出しながら回遊しているため、発見しやすいのが特徴。

泳いでいるのを確認したら、その群れの進行方向10〜20m先にキャストするのがコツです。

上手く群れの中にルアーを通すことが出来れば高確率でヒットに持ち込む事ができます!

ちなみに、群れにルアー直撃はNGです。群れが散ってしまい釣れる確率が減ってしまいます。

カラフトマスの美味しい食べ方

釣って楽しい、食べて美味しいのがカラフトマス。ここではおすすめの調理法を紹介します!

第3位 ちゃんちゃん焼き

北海道ソウルフードちゃんちゃん焼き!ちゃんちゃん焼きはサケのイメージが強いですが、カラフトマスの身との相性も◎!

熱々の白ごはんと一緒にご賞味ください。飛びます(笑)

第2位 ムニエル

カラフトマスの身はバターとの相性も◎。黒胡椒をサッとまぶして食べると、もう箸が止まりません。

ニンニクを適量入れても美味しいです。

第1位 塩焼き

やはり1位は素材を最大限生かしたシンプルイズベストの塩焼き!

ホロっとプリプリした身が特徴で、ほどよい脂がのっているので何度食べても飽きません!

カラフトマスの捌き方

カラフトマスの捌き方は意外と難しくありません!

また、カラフトマスの捌き方をマスターすれば、鮭を捌く際も役立ちます。

  1. 頭を左側、腹の方を手前に置き、包丁を少し斜めにしながら、尾の方から両面ともうろこを取る(うろこは飛び散るので新聞等をしくと良い)。
  2. 頭を抑えて腹に包丁を入れ、内臓を取り除く。
  3. えらから包丁を入れて頭を落とし、流水で洗う。
  4. 頭を右に置き、腹を手前にして頭の付け根から包丁を入れ、中骨にそって尾の方に向かってずらしながら半身にする。
  5. 反面も同じく中骨から身をはずす。(3枚卸し)
  6. おろした身に斜めに包丁を入れながら2~3cm幅に切り、切り身にする。

ぜひチャレンジしてみてくださいね!

カラフトマスの釣りに関するよくある質問

カラフトマスに関する疑問をよく聞かれる順にまとめてみました!

カラフトマスの特徴は何ですか?

背中、脂ビレ、尾ビレ、に黒い斑点があるのが最大の特徴です。

特に尾ビレはクッキリと黒い斑点が入っているため、他の魚と区別する際の目安になります。

全長は40〜60cm。オスは河川に戻る頃には赤紫色の婚姻色が体に出て、背中が大きく上に張り出すことからセッパリマスとも呼ばれています。

カラフトマスは刺身で食べられますか?

カラフトマスにはアニサキスという寄生虫がいる確率が高いことから、刺身はあまりおすすめできません。

ただし、−20°で24時間以上冷凍するとアニサキスは死滅すると言われているため、ルイベ(北海道の伝統的調理法)で食べるのがおすすめです。

カラフトマスとサクラマスの違いは何ですか?

カラフトマスは、サケ目サケ科タイヘイヨウサケ属の一種で別名アオマスや、セッパリマス、ピンクサーモンなど多様な呼び名があります。

サクラマスは桜の咲く時期、春に収穫されるため、この名前が付いたと言われています。

サクラマスの陸封型はヤマメです。つまり、サクラマスの子供がヤマメになります。

カラフトマスとサクラマス、見た目が似ていますが異なる魚という事がわかりますね!

カラフトマス釣りのベストシーズンはいつですか?

カラフトマスのベストシーズンは8月中旬のお盆時期。

お盆時期は漁師さんが仕事をお休みする事が多く、網が上がっているため、岸にカラフトマスが接岸する場合が多いです。

銀ピカなフレッシュな魚体を狙うなら7月末〜8月いっぱい、写真映えするセッパリマスを狙うなら9月中旬頃が狙い目とされています。

まとめ

シンプルな釣り方で誰でも楽しむ事の出来るカラフトマス釣り。

シンプルの中に奥深さがある非常にゲーム性の高いターゲットで、我々アングラーを魅了する夏の人気ターゲットです。

掛かった瞬間から猛烈ダッシュ&ジャンプするカラフトマス。

一度釣ったら病み付きになる事間違いなしの釣って楽しい食べて美味しい人気のターゲット!

ぜひ、皆様もチャレンジしてみて下さい!

関連動画

2023年カラフトマスの実践動画はこちら

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